遺品のなかには指輪やネックレスなどの宝飾品もあります。
「よく分からないから」とまとめて買取業者に引き取ってもらうという方や、大きくない物なので何となくそのまま保管しているという方もいらっしゃいます。
今回は、遺品整理でアクセサリーが出てきたときの対処法をご紹介します。
遺品整理で出てきたアクセサリーの処分方法
遺品整理でアクセサリーが見つかった場合、その価値に関わらず処分方法はさまざまです。
ここでは主な方法をご紹介しますので、納得のいく形で処分方法を検討してみてください。
形見として引き継ぐ
遺品整理には「形見分け」というものがあります。
これは、故人が残した遺品のなかで相続税の対象にならない財産価値のないものを遺族やお世話になった方に渡すことです。
特に故人が大切にしていた品や思い入れのある品が形見分けされやすく、アクセサリーはよく形見分けの対象となります。
リメイクして使用する
故人のジュエリーを引き継いだもののデザインが古くて自分では使用しにくい、ということもあるでしょう。
そのような場合にはジュエリーをリメイクし、普段使いできるデザインに変更する方法もあります。
例えば指輪に付いていた宝石をネックレスに付け替えたり、指輪の土台をリメイクしたりしてデザインを変える方法があります。
自分でも使えるデザインに変更すると、故人の思い出の詰まったものを身につけられます。
専門業者に買い取りを依頼する
ジュエリーや宝飾品など、金銭的価値の高いアクセサリーもあります。
このようなアクセサリーは専門業者に買い取りを依頼する方法があります。
買い取りを依頼する場合はきちんとした査定を行う業者に依頼することが大切ですので、事前にしっかり調査して買取業者を決めましょう。
価値のあるアクセサリーは相続財産になる
遺品整理で出てきたアクセサリーは金銭的価値があるものもあります。
その場合、アクセサリーは相続財産に含まれ、相続税の対象になりますので注意が必要です。
相続財産は遺言書がある場合は遺言書に従い、遺言書がない場合は遺産分割協議により分割します。
まずは査定により価値を明らかにし、金銭的価値のあるものについては誰が相続するのかをほかの相続人と話し合って決め、相続した人は必要に応じて相続税の申告・納付を行いましょう。
また、相続手続きが始まる前に勝手に遺品整理を開始したり、アクセサリーの処分をし始めないようにしましょう。
遺品整理に手を付けてしまうと、相続の意思があるとみなされ、万が一ローンなどのマイナスの財産が多い場合に相続放棄ができなくなってしまいます。
それだけでなく、相続手続きの前に勝手にアクセサリーなどを売却してしまうとほかの相続人との間でトラブルが発生する可能性がありますので、遺品整理の開始時期には十分注意しましょう。
高く買い取りされるジュエリー・宝飾品
高く買い取りされるジュエリーには、宝石に価値があるもの、貴金属に価値があるもの、人気ブランドのアクセサリーなどがあります。
近年の買取事情を踏まえ、高く買い取りされるジュエリー・宝飾品のポイントをご紹介します。
ダイヤモンドジュエリー
ダイヤモンドのジュエリーは古くても価値があります。
特に重量（カラット）、色（カラー）、透明度（クラリティ）、技術加工（カット）の4Cのレベルが高いダイヤモンドは、金属の土台が劣化していても、石を取り出して再販できるため、問題なく買い取りしてもらえます。
ダイヤモンドは鑑定書を用意しておくと有効です。
カラーストーン
稀少性の高いカラーダイヤやカラーストーンで品質の良い物は高額査定につながる可能性があります。
産出量が少ないピンクダイヤ、パライバトルマリン、ブラックオパール、アレキサンドライトなどは高額買取の対象です。
また、ルビーやサファイヤ、エメラルドなどの貴石も人気が高く、品質が良ければ高く買い取りしてもらえる可能性が高い宝石です。
貴金属を用いたジュエリー
近年の金属価格の高騰により、貴金属が土台のアクセサリーは高値で買い取りしてもらえる可能性が高くなっています。
金の場合、24金が最も高価です。
ジュエリーに多い18金は純度75%のため、24金に比べると価格は下がるものの積極的に買い取りしてもらえます。
プラチナも価値のある貴金属ですので、高額査定の可能性が高い金属です。
なかでも純度100%のPt1000はプラチナのなかでも高価な品物ですので刻印を確認してみると良いでしょう。
人気ブランドのジュエリー
人気ブランドの商品はジュエリーに限らず需要が高いため、買取価格も上がる傾向があります。
ハイブランドはブランド独自の厳しい基準により使用されている素材の質も高いためです。
ハイブランドはハイジュエリーだけでなく、ファッションジュエリーのようなカジュアルなものも高く買い取ってもらえる可能性もあります。
高く買い取りしてもらうためのひと工夫
アクセサリーは査定前の一工夫で価格が大きく変わることがあります。
また、付属品の有無でも価格が変わりますので、事前にしっかり準備しておきましょう。
お手入れをしてきれいにしておく
ジュエリーを簡単にお手入れしておくだけで印象が変わり、査定額が上がることがあります。
査定のまえに一度布で拭いたりクリーナーを使ってきれいにしておくのがおすすめです。
付属品を揃えておく
ジュエリーは鑑定書や箱、保存袋などの付属品が揃っているかどうかでも買取価格に大きな差が生じることがあります。
特に人気ブランドでは付属品の有無が査定額に響くため、できるだけ付属品がある状態で査定してもらいましょう。
遺品整理でアクセサリーが出てきた場合は遺族で相談のうえ処分する
遺品整理でアクセサリーが出てきた場合は、まずは遺族に相談し、査定して相続財産となるのかそうでないのかを明らかにしたうえで相続を行います。
そのうえで買い取りやリメイク、形見分けなど、納得の行く方法で処分をしましょう。
買い取りを依頼する際には、事前に買い取り相場を調べたうえで査定に出すと安すぎる価格で買い取られる心配がありませんので、事前にインターネットなどで査定事例などを参考にしておくと良いでしょう。