いざ遺品整理を開始しようと取りかかったものの、あまりの物の多さに何から手を付けたら良いのか分からず途方に暮れてしまった、ということは多くの方が経験しています。
このページでは、実家に物が多い理由や物が多い実家で遺品整理を進めるコツをご紹介します。
実家に物が多い理由
実家の片付けが始まったときに多くの方が驚くのが荷物の多さです。
いざ遺品整理が始まってから驚く方もいるでしょう。
そこで、まずは実家に物が多い理由をご紹介します。
長年生活した家は物がたまりやすい
実家に物が多いのは、新しいものをどんどん買う一方で使わないものを捨てずにとっておくからです。
一戸建てに住んでいると置く場所が多いので処分せずにどんどんためていってしまいます。
マンションなどの集合住宅であれば置き場所が限られますが、長年住んだ持ち家だと収納が豊富にあるのでどんどん物を溜め込んでも日常生活に支障をきたすことがありません。
子どもが独立して空き部屋になるとその部屋も物を置くスペースとなり、置き場所がある限り物が増えていってしまうのです。
高齢者は物を捨てずにしまう
実家に物が多い原因の1つに、貰った物を処分せずにそのまましまい込んでしまうことがあります。
「捨てることは失礼」「捨てたらもったいない」と考えて使う機会があるかないかを判断することなく押し入れにしまい込んでしまいます。
置いた場所を忘れてしまうことも多いため、同じ物を持っているのに新しく買ってしまうということも少なくありません。
貰い物やギフトを多く持っている
高齢の親は長く生きているので、頂き物や亡くなった親族から受け継いだものを多く所有しています。
今のシニアの現役時代は、お歳暮やお中元などの贈り物文化が今よりも盛んでした。
箱に入ったままの食品や結婚式の引き出物の鍋、タオル類が押し入れのなかに大量にあっても不思議ではありません。
捨てるのは良くないことだと思っている
日本ではごみの分別に厳しく、多くの人が自治体のルールに従い、分別してごみを出しています。
これはシニアも同じで、資源は再利用しできるだけゴミは出したくないと考えている傾向があります。
また、シニアは特に物を失うことを嫌うと言われています。
物に対する執着心も強くなっているため、使わないものでも金銭的価値があると考えた物は他人にとっては不要でももったいなくて捨てられません。
その結果、空き容器やコンビニの箸、スーパーのビニール袋などが大量に溜まっていくことになります。
物が多い実家で遺品整理が進まないときの対処法
物が多すぎる実家では、荷物の量を見ただけで遺品整理をどう進めて良いのか分からなくなることもあるでしょう。
その場合は仕分けリストを作り、焦らずにコツコツといらないものから処分していくことがポイントとなります。
仕分けリストを作る
仕分けリストがあるか無いかで、遺品整理の進行に大きな差が生まれます。
取っておくもの、探すもの、捨てるものを紙に書き出して貼っておき、そのルールに従って仕分けていくだけで大幅にスピードアップできます。
特に物が多い場合は必要なものだけでなく、捨てるものも書き出しておくと効果的です。
タオルなど、綺麗なものは取っておきたい場合、取っておく基準も書き出しておくと判断に時間を取られずに遺品整理を進められます。
焦らずコツコツと進める
遺品整理を焦って早く終わらせようとすると、物の多さが心身に負担をかけてしまう場合があります。
終わりの見えない作業が嫌になり、片付けに余計に時間がかかってしまうことも。
作業が嫌になると進行も遅くなり、なかなか終わらず辛くなってしまいます。
まずは、焦らずにコツコツと進めていくことが大切です。
1つの部屋を完璧にきれいにしていこう、などとこだわらずに、目についた場所やそのとき片付けたいと思った場所を整理するなど、気分を変えながら片付けていくのも1つのコツです。
確実にいらないものから捨てていく
物が多い家では、残すべきか捨てるべきか判断するのも大きな手間がかかります。
そこでまずは確実にいらないものから捨てていくと片付けも大きく進みます。
まずは確実にごみとなるものを処分します。
衣類はかさが大きい上に高級品以外の普段着は不要なことがほとんどですので、まず洋服を処分すると家のなかがすっきり見えてくるのでモチベーションが維持でき、遺品整理を進めやすくなります。
物が多い家は遺品整理業者に依頼するとスムーズ
遺品整理はできるだけ自分で進めたいと考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、物が多い家では遺品整理業者の手を借りると負担を大幅に軽減できます。
遺品整理業者の作業日数の目安
遺品整理業者の作業日数は遺品の量に大きく左右されるものの、ワンルームのマンションで約半日、一戸建て住宅の場合で約1~2日が作業完了までの目安です。
一方、個人で遺品整理を行う場合、ワンルームでも1週間程度、一戸建て住宅では2週間程度が目安とされています。
遺族の方が普段の生活をしながら遺品整理をする場合、1年以上かけて行う場合もありますので、業者に頼むことで圧倒的に早く整理を終えられます。
専門業者なら遺品を大切に取り扱ってくれる
不用品を整理する業者には不用品回収業者などいくつかの業者が存在しますが、遺品整理業者は故人の遺品を大切に取り扱ってくれるため安心です。
遺品のなかから探したいものがある場合はその捜索も可能ですし、特に指定されていなくても大切と思われるものは取っておいてくれるなど、遺族に寄り添った片付けができるのが遺品整理業者の大きな特徴です。
捨てにくいものの処分を依頼できる
遺品のなかには仏壇や神棚、人形など捨てにくいものが多くあります。
これらの捨てにくい品物も、遺品整理業者に一括で頼めば、お焚き上げなど適切に処分してもらえます。
遺族と分担しての作業も可能
遺品整理業者に依頼したいが、自分の手でも遺品整理をしたいという場合は、業者と相談のうえ、一緒に作業もできます。
書斎など自分で1つひとつ確認しながら整理したい場所がある、など整理するエリアを業者と分担する、といったことにも対応してもらえることも多いので、事前に希望を伝えておくと安心です。
負担を少なくして進めるのがポイント
物が多い家の遺品整理は仕分けリストを作成したり捨てやすいものから取り組んだりすると作業をスムーズに進めやすくなります。
無理せずできることからコツコツと進めていき、疲れたら休みながら片付けていくと負担がかかりにくいです。
物が多くて遺品整理が進まない場合は遺品整理業者の力を借りながら整理をすると安心です。